関係各位
第14回電通大先端化学セミナー(4/23)についてご案内申し上げます。
岩澤康裕 先生 は2009年に本学に着任され、長きにわたり本学の研究活性推進に携わられ、
2011年から燃料電池・水素イノベーション研究センター長の職にありましたところ、
2025年を3月をもってご退職されました。電通大先端化学セミナーの発起人でもおられる縁から、
本学における最終講義を兼ねて今回の講演者に立っていただくことになりました。
ご都合のつく先生方・学生の皆様、是非お誘い合わせのうえご来聴をお待ち申し上げております。
世話人 石田尚行, 平野誉, 山北佳宏, 平田修造, 三輪寛子, 岩澤康裕
連絡先:TEL: 042-443-5490, E-mail: takayuki.ishida@uec.ac.jp
記
日時:令和7年4月23日(水)16:30~17:50
場所:東6号館803会議室
講師 岩澤康裕 先生
電気通信大学 燃料電池・水素イノベーション研究センター
(兼)大学院情報理工学研究科 基盤理工学専攻
演題「現代科学技術の課題とoperandoマルチモーダル構造・反応・物性計測評価」
要旨
現代の社会課題は, 単一の学問分野だけでは解決できないことが多く, 化学×量子×情報・AI,
材料×物理×データサイエンス, 生命×化学×機械学習等, 学際的な複合研究が不可欠になっている.
また, 国際間の先端共同研究も有効な課題解決となっている. 触媒, ナノ材料, 表面/界面, 電池,
生体等における複雑現象の実態解明と新奇材料開発には, 同一試料で多面的データソースを
測定し統合して解析することで(マルチモーダル計測評価), 単一のデータでは得られない
新たな知見を得ることが可能になる. 将来の電気?水素社会, 情報駆動社会, 超スマート社会に
おける資源?エネルギー, 環境?気候変動, 自然災害, 医療等の喫緊の課題に対応し持続可能社会
を実現するためには, 世界を先導する研究開発力の強化と高度人材を輩出する教育基盤強化が
必須である.
本講演では, 我々が建設したSPring-8 BL36XUビームラインで開発した世界オンリーワン・
世界最高性能のマルチモーダル同時系列オペランド計測システムを用いて、他の方法では
計測が困難な, 我が国の政策施策である水素燃料電池及び化学プロセスを実現する触媒の
動作下のオペランド計測評価を行った代表例と今後の課題, 及び我が国の科学技術の動向と
問題点について話題としたい.
以上